ベイマックスを観に行ってきました。

ディズニーの最新作、サイコパスを観に行くので心のケアも必要だと思って一緒に観てきた。

舞台は日本(風都市)、主人公も日本人ということでディズニー初の日本がテーマ。 普通に面白かったのと、凄い研究されてるなという印象。

大体制作時期が2009年頃だと思うんだけど、この頃数学オタクが主人公のサマーウォーズ中二病オタクが主人公のシュタインズゲートも2009年公開なので少なからず影響は受けていると感じた。 2010年にクールジャパンが発表されて方針転換が当然いくつかあって概ねこの流れを捉えて行こうという制作の流れだと思う。 そういうわけでテーマに関しては納得という感じ、アナ雪がヒットしてもしなくてもその後にはベイマックスという対策が控えていたわけである。

作中は、日本を強くインスパイアしているのだけど決して日本映画として作られているわけではなく半分くらいは向こうの国の「人種のサラダボウル」らしさが目立った。 全世界向けという大人の事情なのか、演出の一部なのかは分からなかった。別に舞台が東京でも話は成り立つと思う。

マーベルっぽいなと思ったんだけど、そもそも原作は6人の日本人が主人公のビッグ・ヒーロー・シックスだった。 因みにマーベルは2009年にディズニーによって買収されている。

日本らしさが目立ったのはベイマックスがマイクロボットの行き先を探しに行ってしまい追いかけるシーン。 ぴょん吉みたいなオーバーリアクションのダッシュはまさに日本という感じだった。とはいえ、基本はディズニーのアニメーション12原則から大きく外れない形になっている。 THE ILLUSION OF LIFE また作中で日本語が出てくるのはなかなか新鮮だった。 海外では日本語吹き替えで見たいという声が上がっているらしく、これまた新鮮だ。

日本が舞台であるものの、日本が作れないアニメだなと感じた。 というのも面白いのに関わらず非常に癖が無いのだ。 国産アニメだと、作品の特徴が非常に尖っていてそれは作画だったり登場人物だったりする。 例えばジブリかぐや姫言の葉の庭は作画が非常に尖っているし、サマーウォーズおおかみこどもの雨と雪は設定で引きつけられる。 しかしベイマックスは本当にどこも尖っていない。ケアロボットと少年の話と聞いても別段インパクトはないし、CG映画としても新規性は無い。 唯一のディズニーらしさに関わる部分も、既にディズニー自体が世の中に浸透しているのですんなりと受け入れられる。 だけど面白いのは、そういったプレーンな映画の枠に分析して取り出された映画の面白い成分を入れまくっているからだろう。 そういう意味でもこの映画は別にベイマックスじゃなくても成り立つし、設定が大きく変わっても成り立つと思った。 見るまで全く面白さが分からなかったのもそのためだと思う。見なきゃ分からないのだ。 ベイマックスが正解なわけではないけれど、これからそういう作り方の作品のブームは来ると思った。 ソシャゲもそういう道を辿ったように、面白いのに味気ない合成調味料みたいな作品ばかりにならないで欲しいと思った。